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働かない社員を変える、人を変える人事評価

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生産性が低い社員を向上させた事例

企業で働いている人の中で、生産性が高い人は20パーセント、生産性が普通の人は60パーセント、生産性が低い人は20パーセントと言われています。興味深いのは、生産性が低い20パーセントの人を整理解雇したとしても、しばらくすると、残りの従業員の20パーセントが生産が低くなるということです。

したがって、整理解雇をしても結局同じ現象が起こりがちですので、現在あまり働かない社員にやる気を持ってもらい、考え方を変えてもらうことが最も効率的になります。そのためには、人事制度を整備することが必要です。ある企業で、毎月一回30分間、全従業員が自分の上司と面談し、月次でフィードバックを行う仕組みを人事部主導で取り入れました。

その結果、何が起こったかというと、やる気があまり感じられない、働かないと思われていていた社員の生産性が向上して、会社全体の収益率も上がったのです。また、副産物として、優秀な従業員の離職率が低下し、スタッフ全体の定着率まで向上したのです。

生産性が低い社員を向上させた方法

特にお金をかけたり、大きな仕組みを導入したわけではありません。毎月、上司と部下が30分話をして、前月分の仕事の内容、今悩んでいること、今月どのようにパフォーマンスを上げていくかなどについて議論して、結果を人事部に報告してもらうようにしただけです。

多くの企業では、上司と部下がパフォーマンスについて話し合う機会が設けられています。しかしながら、話し合いをする機会は年1度の査定時のみである会社が多くなっています。上司と部下の関係が良くない場合は、お互いにとって不満の残る査定面談になるケースが多くなります。

月に一回の面談によって、働かない社員は「上司が自分を見てくれている」ということを実感し、思っていることややりたいことを口に出してマネジメントに伝える機会が得られ、それによってやる気を出すようになったのです。上司の側も、自分の部下が「働かない理由、やる気がない理由」が分からないケースが多かったのですが、毎月話をしていく中で、モチベーションを下げていた要因が把握でき、きちんと対応策を講じられるようになりました。

月次の上司と部下の面談は、開始当初、懐疑的な意見がその会社では多かったのですが、やり始めると好意的な受け止めに変わり出し、今ではすっかりこの会社に根付いた人事の仕組みになっています。30分の面談はフィードバックだけではなく、世間話を入れながら行うとリラックスした雰囲気で話ができます。